アダム・スミス 道徳感情論1.1.40 長所がまた長所をうむ

 人とつきあったり話したりという二つの異なる試みにも、当事者の感情にはいりこもうとする観察者の試みにも見いだされるものがある。また傍観者にあわせて感情をダウンしようとする当事者の試みにも、見いだされるものがある。それは長所についての、二つの、異なる組み合わせである。優しくて、おだやかで、感じがいいという長所と、腰が自然とひくく、人間性が優しいという長所が、当事者の試みにも、観察者の試みにも見いだされる。偉大であり、威厳にみち、尊敬に値する長所とは、無私の心であり、自制する心であり、情熱を抑制しようとする心である。その長所が私たちの行動を気高く、名誉があって、礼儀正しいものにして、本質から生じる動きすべてに影響をあたえていく。こうした長所を生み出してくのは、他の長所なのである。(さりはま訳)
 
 

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