アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅱ.26

同僚にとって利益にみえることをしようとする人の欲望には、わがままの痕跡があるのかもしれない。同じように、一生をとおして、あるいは将来まで家族がうまくいくようにという人の欲望には、個人的なプライドの要素があるのかもしれない。しかし、それでも家族の愛情というものは利他主義の純粋な形式なので、家族関係そのものに均質性がなかったとしたら、その行動にも規則正しさが微塵もみえないことだろう。しかしながら、家族の行動とは、規則正しいものである。また、家族の行動とは、経済学者によって、その様々な構成員のあいだで、とりわけ家族の収入を配分するという関係において評価されており、子どもたちに将来の職業を準備させるために支出したり、稼いだ本人が死んだ後に享受してもらうことになる筈の富を蓄積するのである。(1.Ⅱ.26)

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