アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅲ.4

こうした物理学は、ギリシャのすばらしい天才たちが到達したレベルをこえて進んできたものだが、そのすべてが厳密にいえば「正確な科学」だというわけではない。しかし、そのすべてが正確さを目指している。こういうわけで、すべての物理学者が目指すものとは、観察をたくさん行った結果から仮の結論をひきだすことである。その結論は、特質について他にも観察することで、十分にはっきりと試されたものである。そうした結論は、最初にだされたときには、高い説得力をあまり要求しないものである。しかし独自の観察によって確かめられた後では、とりわけ将来の出来事や新しい実験の結果について予言することに成功をおさめた場合には、その結論は法則に昇格する。科学とは、法則の数を増やしたり、正確さを増したりすることである。すなわち結論について、どんどん厳しく検証していくことでもある。また法則の範囲をひろげていくことで、たった一つの広範囲な法則が狭い法則を含むようになり、特別な例として考えられていた狭い法則にかわっていくことである。

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