アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅲ.12~14

このように社会科学の法則とは、あるいは社会法則とは、社会的な傾向についてまとめたものである。すなわち社会科学の法則とは、ある状況において、社会を構成する人々に期待することができる一連の行動についてまとめたものである。(1..12

 

経済学の法則、あるいは経済的な傾向についてまとめた内容とは、こうした社会的法則であり、行動について細かく枝分かれしてまとめたものである。その行動に関係する主な動機の強さとは、お金の価値で測定されるものである。(1..13)

 

社会法則の区分にはこのようにして、信頼できる適切な境界というものがなく、経済学の法則としてみなすことのできる境界も、あるいは経済学の法則としてみなすことのできない境界もない。社会学の法則から段々生じる変化があるが、それは価値によって測定できる動機に関したものである。そうした動機から生じる変化とは、他にはないものだからである。変化していくうちに、やがて社会学の法則となるが、価格に測定される動機は社会学の法則の中には場所がない。それゆえ社会学の法則とは、経済学の法則ほど正確でもなければ、緻密でもない。それは経済学の法則が物理学の法則と比べると、正確でもなければ、緻密でもないのと同じである。(1..14

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