アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅲ.16

平均という言葉の意味は、ずっと誤解されてきている。平均とは、全体に関係すると考えた方がいいし、その様々な使い方のもととなる差異の中で考えたほうがいい。善良なひとや強いひとについて話すとき、肉体的にも、精神的にも、その状況から道徳的にも優れているとか、強いということを言っている。道徳的にすぐれた判断が、強い権力と同じ内容だということは余りない。優れた若者が、優れた徳の持ち主だとはかぎらない。それと同じように、標準という言葉が暗示していることがある。優れていても、断続的な傾向が優位にたつのではない。ぐらつくことなく、永続的にみえる傾向のほうが優位にたつということである。病気にかかるということは、人間にとって異常な状況である。しかし長い人生において、何の病気にかからないような人生も異常である。雪解けのあいだ、ライン川の水位は通常より上昇する。しかし、冷たく乾燥した春であれば通常の水位より下がり、(この時期としては)異常なくらいに水位が低いと言われるかもしれない。こうしたすべての場合において、結果とは、状況からあきらかになる傾向である。言いかえれば、結果とは「傾向についてまとめたもの」、すなわち標準の法則にしたがったものである。そしてその法則とは、状況に即したものなのである。(1..16)

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