アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅳ.23

さらに小さな事柄では、ただの経験が見えない世界をしめすことになる。そうした経験のせいで、人々は災難を探すようになるが、例えばその災難とは、精神力への災難であり、金遣いの荒い放蕩者をいい加減に助けてしまうような家族生活への災難である。表面的に見えているものが、利益になろうとも関係ない。しかし更に努力をつんで、広い視野をもち、想像力を勢いよく発揮することが、真の結果をたどるために必要とされることである。たとえば、雇用の安定を促進するための、もっともらしい多くの計画には、そうしたことが必要とされるのである。真の結果をもとめるために必要な知識とは、信用貸しや自由貿易、外国との貿易競争、収穫や価格の変化が、どれほど密接に関係しているかということであり、また、こうしたことすべてが、よかれあしかれ、雇用の安定に影響するということである。見逃してはいけないのは、西洋世界においてはどこであろうとも、経済的な出来事の大半が、ある職業における雇用に影響しているということである。将来の失業の原因を扱うだけであれば、目にする災難を治療できそうにないし、目に見えない災難を生じることにもなりそうである。さらに遠くにあるものを探して天秤で計るのであれば、その作業は心を厳しく鍛えることになる。(1.Ⅳ.23)

 


PDF

さりはま の紹介

何かあればsarihama★hotmail.co.jpまでご連絡ください。★は@に変えてください。更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: マーシャル経済学原理4章 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.