アーサー・モリスン倫敦貧民窟物語「ジェイゴウの子ども」14章95回

スタート神父は、間に合わせの教会を見つけておきながら、馬小屋のほうをしばしばつかった。教会に隣りあわせた馬小屋で活動するクラブを組織し、神父自らは閉店している店舗のうえに住んだ。そのクラブには、ジェイゴウの男なら誰でも参加を許されたが、ただひとつだけ条件があって、それは敷地内では正しい行いをするということだった。こうして、馬小屋で人々は煙草をすい、飛び跳ねたり、鉄棒にぶら下がったり、ボクシングをしたり、カードに興じたり、ベガラルの玉遊びをしたりしたが、たがいに干渉をすることはなく、ほんとうに必要なときだけ口出しをするのだった。女たちもそこで縫い物のつどいや、歌のつどいをひらいて集まった。万事が見えない規律で治められ、実行にうつされていたが、鋼鉄からできている堅固さがあった。

 今や、立派な教会を建てることが可能な土地を手にいれたのだ。スタート神父が心に思い描く教会とは、かたわらに清潔な下宿屋をそなえ、夜の仮の宿となるもので、集会室もあれば、風呂も、洗濯小屋もあるものだった。一気に、この住まいをつくりあげ、ジェイゴウのなかでも、もっとも闇につつまれたこの場所を拭い去ろう。それというのも新しい敷地はジェイゴウ・コート全体にかかっていたからで、オールド・ジェイゴウ・ストリートにあるその敷地は、数軒の家にはさまれ隠されていた。

Father Sturt had made more of the stable than the make-shift church he had found. He had organised a club in a stable adjoining, and he lived in the rooms over the shut-up shop. In the club he gathered the men of the Jago indiscriminately, with the sole condition of good behaviour on the premises. And there they smoked, jumped, swung on horizontal bars, boxed, played at cards and bagatelle, free from interference save when interference became necessary. For the women there were sewing-meetings and singing. And all governed with an invisible discipline, which, being brought to action, was found to be of iron.

Now there was ground on which might be built a worthier church; and Father Sturt had in mind a church which should have by its side a cleanly lodging-house, a night-shelter, a club, baths and washhouses. And at a stroke he would establish this habitation and wipe out the blackest spot in the Jago. For the new site comprised the whole of Jago Court and the houses that masked it in Old Jago Street.

さりはま の紹介

何かあればsarihama★hotmail.co.jpまでご連絡ください。★は@に変えてください。更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: 未分類 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.