アーサー・モリスン「ジェイゴウの子ども」26章 171回

スタート神父の日常的な仕事には、教区の全家庭を定期的にまわるということがあった。だが教区は小さいのだが、たいしたことのない地域にあって重要な教区ではまったくないのだが、人口が八千人をこえていたので、一巡するのに数ヶ月がかかった。訪問は、数え切れないほどの勤めのひとつにすぎなかったからだ。だがジョシュ・ペローの懲役のおかげで、彼の家族は特別に訪問をうけることになった。そうした状況は目新しいものでもなければ、珍しいものでもなく、神父にしても助けることができるという希望を持っているわけではなかった。彼は、人のかたちをした難破船がただよう、寂しい海をかきわけている男にすぎなかった。ジェイゴウでは、ハンナ・ペローのように、亭主が「地方」にいて留守にしているため、一時的に未亡人になっている女房達が無数にいたが、その大半は、依存している子どもたちがいるという点において、彼女より辛い状況にあった。スタート神父の名簿から明らかになる事実だが、オールド・ジェイゴウ・ストリートだけでも、七十人ちかい男たちがそのとき仮出獄の状態にあった。

 

It was Father Sturt’s practice to visit every family in his parish in regular order. But small as the parish was—insignificant, indeed, in mere area—its population exceeded eight thousand: so that the round was one of many months, for visiting was but one among innumerable duties. But Josh Perrott’s lagging secured his family a special call. Not that the circumstances were in any way novel or at all uncommon; nor even that the vicar had any hope of being able to help. He was but the one man who could swim in a howling sea of human wreckage. In the Jago, wives like Hannah Perrott, temporarily widowed by the absence of husbands ‘in the country,’ were to be counted in scores, and most were in worse case than she, in the matter of dependent children. Father Sturt’s house-list revealed the fact that in Old Jago Street alone, near seventy of the males were at that moment on ticket-of-leave.

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