アーサー・モリスン「ロンドン・タウンへ」1章11回

「おかあさんも、ジョニーも、とっくにお茶をすませていると思うわ」ベッシーは、小屋をじっと見つめていった。「でも明かりがついている!」

 ふたりが進む小道は、次第に草がまばらになり、やがて小屋の近くまできた。草を踏んで歩いていると、男の声が中から聞こえてきた。女の笑い声もした。

「お客のようだ」老人は驚きの声をあげた。「妙なこともあるものだ。いったい誰が…」

 

「帰ってきたのね、とうさん」女性の声が扉から聞こえてきた。「アイザックおじさんと紳士がおひとり、私たちに会いにきているのよ」話をしてきたのはベッシーの母親であったが、愛想がよくて、元気のいい、活動的な女であり、サラサのドレス姿で戸口に立ち、老人が門につくのを出迎えた。

 

ドアをあけると、そこは居間であったが、隅のほうには二人の男が座り、そのあいだには十四歳の男の子がわりこみ、どぎまぎしながらも、かすかに拗ねた様子を見せていた。

 

“I expect mother and Johnny finished tea long ago,” Bessy remarked, her eyes fixed on the cottage. “Why there’s a light!”

The path they went by grew barer of grass as it neared the cottage, and as they trod it, men’s voices could be heard from within, and a woman’s laughter.

“Sounds like visitors!” the old man exclaimed. “That’s odd. I wonder who…”

“There you are then, father!” came a female voice from the door. “Here’s Uncle Isaac an’ a gentleman come to see us.” It was Bessy’s mother who spoke—a pleasant, fresh, active woman in a print dress, who stood in the doorway as the old man set back the gate.

The door opened into the living-room, where sat two men, while a boy of fourteen squeezed, abashed and a trifle sulky, in a corner.


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