アーサー・モリスン「ロンドン・タウンへ」8章80回

そして今、老いたロバは少し歩みを早め、ウッドフォールドの泉沿いに歩き、やがて共有地を通りぬけた。その共有地を縁どるものは驚くほど大きな家々で、家々のあいだには何マイルも先まで、広々とした田園がひろがっていた。そして更に先にすすめば、ライジング・サン・ロードが穏やかな坂道となり、道の両側には深い森がひろがっていた。冬のあいだ窮乏生活を強いられている木々も、薄暗い枝から射しこむ陽光のせいで穏やかに見えた。そうこうしているうちに、森は低木の茂るレイトン・フラットにかわり、やがてそれもレイトンストンのほうへと見えなくなった。

 

そして今、彼らは着実にロンドンに近づいていた。緑のおじさんの印に変わった信号機を通りすぎると、彼らは電車路線上にいた。そこには店や家が隙間なく建っていた。煉瓦工が足場のうえに立っている建物は、店の正面だった。新しい店舗はどれも整わない状態で、醜い外観をさらしていた。こうした建物のなかでも少しでも古いものがあれば、それは十分に汚く見えるほどで、不快さを感じないこともなければ、整然としていることもなかった。

 

And now the old mare jogged faster along to Woodford wells and through the Green, fringed with a wonder of big houses, and many broad miles of country seen between them; then, farther, down the easy slope of Rising Sun Road, with thick woods at the way’s edge on each side, their winter austerity softened by the sunlight among the brown twigs. And so on and on, till they emerged in bushy Leyton Flats, and turned off for Leytonstone.

And now they were nearing London indeed. Once past the Green Man, they were on a tram-lined road, and there were shops and houses with scarce a break. Where there was one bricklayers on scaffoldings were building shopfronts. The new shops had a raw, disagreeable look, and some of these a little older were just old enough to be dirty without being a whit less disagreeable and raw.

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