チェスタトン「マンアライヴ」一部二章第60回

「何であろうと、人間性を変えることはできない。人間性は、宇宙に定められたものなのだから」イングルウッドは低い声で続けた。「ある男は弱く、ある男は強い。そこで私たちができることは只ひとつ、自が弱いと知ることだ。これまで幾度も恋におちてきたけれど、何もすることはできなかった。自分が飽きっぽい男だということを思い出したからだ。自分の意見はあるけれど、それを押すだけの厚かましさを持ち合わせていない。なぜなら、しょっちゅう意見をかえてきたからだ。ここが肝心なことなのだよ、君。私たちは自分を信じることはできない。しかも、その気持ちをどうすることもできない」

 

“Nothing can ever alter it; it’s in the wheels of the universe,” went on Inglewood, in a low voice: “some men are weak and some strong, and the only thing we can do is to know that we are weak. I have been in love lots of times, but I could not do anything, for I remembered my own fickleness. I have formed opinions, but I haven’t the cheek to push them, because I’ve so often changed them. That’s the upshot, old fellow. We can’t trust ourselves— and we can’t help it.”

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