チェスタトン「マンアライヴ」一部四章第102回

そして彼は麦わら帽子で、不必要なくらいにあおいだ。彼らはしきりに軽く跳ねたり、脈拍を速めたりしていたが、それは力を持て余し、その力が軽快なものであるせいだった。ダイアナは長い両腕をのばしたが、その動きはぎこちなく、まるで抑制されているかのようで、いわばひどく苦しみながらも平穏さを保っていた。マイケルは長いあいだ、金縛りにあったかのようにじっと立ちどまっていた。それから独楽のようにまわったが、ふたたび立ちどまった。ロザムンドは軽やかには跳びはねてはいなかった。女性は跳びはねたりしないからだ。前のめりにつまずいたときは別だが。だが彼女が両足で大地をふみつけながら歩く有様は、耳には聞こえないダンスの調べに合わせているかのようだった。イングルウッドは木によりかかると、無意識のうちに枝をつかんでゆすり、荒々しく何かを生み出そうとしていた。

 

And he fanned himself quite unnecessarily with his straw hat. They were all full of little leaps and pulsations of objectless and airy energy. Diana stirred and stretched her long arms rigidly, as if crucified, in a sort of excruciating restfulness; Michael stood still for long intervals, with gathered muscles, then spun round like a teetotum, and stood still again; Rosamund did not trip, for women never trip, except when they fall on their noses, but she struck the ground with her foot as she moved, as if to some inaudible dance tune; and Inglewood, leaning quite quietly against a tree, had unconsciously clutched a branch and shaken it with a creative violence.

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