チェスタトン「マンアライヴ」二部一章第181回

アーサー・イングルウッドは、一瞬、不思議そうに、テーブルの足もとにいる大きな男に視線をはしらせたが、その男は紙のように薄い体で、三角帽がよく似合っていた。それからピム博士のほうをふりかえってみると、博士は静かな調子で結論をのべていた。

「私たちに残されていることといえば」彼は言った。「彼が以前にやろうとした犯罪について、実際に証拠を提出することだ。法廷と被告側の指導者たちのあいだには、すでに同意がなりたっている。ああした場面の証人たちから、信頼できる文書をもらい、証拠とすることが許されている。また被告は、それを自由に検討することができる。そうした侮辱の数々から、私たちは一つの事例を選んだ。もっとも明白であり、もっとも醜聞にみちた事例だ。よって遅滞なく我が後輩、グルード氏を呼び、二通の手紙を読んでもらう。一通は副管理人からのもので、もう一通は門番からのものである。両者とも、ケンブリッジ大学のブレークスピア・カレッジの者だ」

 

Arthur Inglewood glanced curiously for an instant at the huge creature at the foot of the table, who was fitting a paper figure with a cocked hat, and then looked back at Dr. Pym, who was concluding in a quieter tone.

“It only remains for us,” he said, “to bring forward actual evidence of his previous attempts. By an agreement already made with the Court and the leaders of the defence, we are permitted to put in evidence authentic letters from witnesses to these scenes, which the defence is free to examine. Out of several cases of such outrages we have decided to select one— the clearest and most scandalous. I will therefore, without further delay, call on my junior, Mr. Gould, to read two letters—one from the Sub-Warden and the other from the porter of Brakespeare College, in Cambridge University.”

 

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