チェスタトン「マンアライヴ」二部一章第199回

「私の仲間が先ほど説明したように」イングルウッドは言った。「二つの謎というか、矛盾があるのですが、私達はそれに基づいて弁護をしているのです。まず一番目の謎は明らかな事実です。皆さんの告白によれば、それから起訴側が引用されたすべての証拠によれば、被告人は銃の素晴らしい腕をもっていたことは明らかであります。しかしながら皆さんも、起訴側も、当時の状況について主張されているのは四、五フィート離れたところから彼が撃ち、しかも四、五回撃ったのに、一度も学長にはあたらなかったということなのです。これが事件の驚くべき状況の第一であり、私たちの議論のもとになるものであります。

 

“As my colleague has just explained,” said Inglewood, “there are two enigmas or inconsistencies on which we base the defence. The first is a plain physical fact. By the admission of everybody, by the very evidence adduced by the prosecution, it is clear that the accused was celebrated as a specially good shot. Yet on both the occasions complained of he shot from a distance of four or five feet, and shot at him four or five times, and never hit him once. That is the first startling circumstance on which we base our argument.

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