チェスタトン「マンアライヴ」二部二章第236回

「もうひとつ質問があります」マイケルは続けた。「司教座聖堂参事会会員ホーキンスは、まだそうしたことに慣れていない少年じみた態度で、そのわくわくする瞬間に立ち去りました。ですから他の司祭の証言をとればいいじゃないですか。実際に泥棒のあとを追いかけて、おそらく犯行の場面にいたと思われる人物がいるのだから」

 ピム博士は立ち上がり、テーブルに指をついた。彼がそうするのは、自分の返答の明らかさにとりわけ自信があるときだった。

「私たちはすっかりしくじりました」彼は言った。「司祭のあとを追いかけ損ねてしまいましたから。その人物は、司教座聖堂参事会会員ホーキンスが見ているなか、天に溶けこんだかのようで、樋に手をかけ、銅板ふきの屋根をのぼっていきました。多くの方々にこの話が不思議な印象をあたえることは十分承知しています。でも、よく考える者であれば、自然なことに思えるでしょう。このレイモンド・パーシー氏は、教会法にもとづけば、奇矯な人物だと思われます。彼が英国のなかでも誇り高く、公正な人物たちとつながりがあるにしても、見たところ、実に卑しい社会を好む気持ちを防いではいません。

 

“Another question,” proceeded Michael. “Canon Hawkins, in his blood-and-thunder boyish way, left off at the exciting moment. Why don’t you produce the evidence of the other clergyman, who actually followed the burglar and presumably was present at the crime?”

Dr. Pym rose and planted the points of his fingers on the table, as he did when he was specially confident of the clearness of his reply.

“We have entirely failed,” he said, “to track the other clergyman, who seems to have melted into the ether after Canon Hawkins had seen him as-cending the gutters and the leads. I am fully aware that this may strike many as sing’lar; yet, upon reflection, I think it will appear pretty natural to a bright thinker. This Mr. Raymond Percy is admittedly, by the canon’s evidence, a minister of eccentric ways. His con-nection with England’s proudest and fairest does not seemingly prevent a taste for the society of the real low-down.

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