2017.10 隙間読書 坂口安吾「不連続殺人事件」

「不連続殺人事件」

作者:坂口安居

初出:1947年から1948年

ちくま文庫坂口安吾全集(頁数はちくま文庫版による)

疑問をつらつらと書き、登場人物一覧と時系列もどきをメモしたら気力がなくなった。これだけ面白い登場人物がいるから、もっと各人物について語ってほしかった…とミステリビギナーは思うけど。

【疑問】

最初のところで登場人物が一気にでてくるのでビギナーにはきつい! 登場人物を数えたら41人(たぶん)、こんなに出す必要があったのでしょうか?バルザック「人間喜劇」のミステリー版を目指したのだろうか?

どんな些細な登場人物にも名前をつけ、愛称もつけているのに、加代子の母だけ名前がないのはなぜなのでしょうか?

 

【疑問】

「我々文学者にとっては人間は不可欠なもの、人間の心理の迷路は無限の錯雑に終わるべきもので、だから文学も在りうるのだが、奴にとって人間の心は常にハッキリと割り切れる」27頁

ー安吾のミステリへの思いなのだろうか?私は割り切れないものが好きだからなあ、はたしてミステリは読めるのだろうかと不安を覚える言葉だ。

 

【疑問】

「そして、すぐ眠ってしまった」70頁

「私は昨夜、自分の部屋に戻ったが、寝つかれないので散歩にでた」89頁、

どちらも矢代の7月17日夜の行動記述ですが、矛盾があるのでは?

 

【疑問】

「僕は、犯人をこしらえてみたいのだ。王仁殺し、珠緒さん殺し、面白い素材じゃないか。こいつを使って、可能性の犯人を創作するのは文学者の道楽には面白いことじゃないか」99頁 -弓彦の言葉は、安吾のミステリへの思いなのでしょうか?

 

【疑問】

諸井看護婦の描写について「色っぽい」とも、「体格が御立派…小男なみの腕力があるのでは」とありますが、両立するのでしょうか?137頁

ここから先はネタバレあり。

【疑問】

客の王仁、内海、召使の子どもの千草…一週間前に三件の殺人事件が家であったばかりなのに、一馬の誕生日を祝うだろうか?しかも赤飯をたいて?139頁べつに誕生日にしなくても、赤飯にしなくてもよかったのではないだろうか?

 

【疑問】

多門の遺産相続に下枝の名前がないのは?170頁 妾には、何もあげないものなのだろうか?

 

【疑問】

「来客諸公は滝ツボへ水浴に出かけた由」31頁と「ここでは水泳も釣りもできない」192頁は矛盾しているのでは?それとも場所が違うのか?


【登場人物】

1.歌川多門・・・一馬の父。山中の酒造家

2.歌川一馬・・・多門の息子、40歳、文学者、加代子を愛する、ツーリストビュロオの嘱託、生一本に思い込んで凄む

3.坪田平吉・・・以前、歌川家の料理人。日本橋で小料理屋ツボ平

4.坪田テルヨ・・・平吉の内儀、以前は歌川家の女中、多門のお手つき

 

5.望月王仁・・・粗暴、傲慢無礼、珠緒や秋子、村の娘とも関係、流行作家

6.丹後弓彦・・・うわべはイギリス型紳士みたいに丁重、傲慢、ウヌボレ、陰険、ヒネクレ者

7.内海明・・・気持ちはすっきり、セムシ

8.歌川珠緒・・・一馬の妹、春に堕胎、梶子の実子

 

9.三宅木兵衛・・・仏文学者

10.人見小六・・・劇作家

11.宇津木秋子・・・仏文学者三宅木兵衛門と一緒、前は一馬の奥さん、多情、王仁とも交渉があって今でも王仁に参っている

12.明石胡蝶・・・小六の奥さん、女優、王仁のような粗暴な男が嫌いで理知派が好き、一馬が好きで小六を捨ててもいい。

 

13.あやか・・・一馬の奥さん、前は画家の土居光一と同居、美しくて貧乏が嫌、豪奢が好き、わがまま、亭主に無関心

14.土居光一・・・あやかの以前の同居相手、商才のある画家

 

15.私(矢代)・・・ツキアイのいい、40歳

16.京子・・・私の妻、多門のもと妾、私が強奪

 

17.梶子夫人・・・多門の妻(二度目)、去年の夏死亡、ゼンソクもち、実子は珠緒、多門の子供もみたいな年、短歌雑誌に投稿、病的に潔癖、危篤の時「南雲一族の者はあっちへ行ってくれ」と言ったらしい。

18.下枝・・・梶子夫人死亡後の多門の妾、村の19歳の娘

 

19.海老塚・・・遠縁の子弟、歌川家から学費を支給されて医学を学ぶ、ビッコ、偏屈、お喋り嫌い(多門の孫)

20.玄太郎・・・海老塚医師の兄、三人の子供を残して死ぬ

 

21.諸井琴路・・・看護婦、色っぽい、三十歳前後、王仁がモーションをかけても手ごたえなし、体格りっぱ、金だけが親身の友達

22.南雲一松・・・疎開、中風で寝ついている病人

23.お由良婆様・・・一松の妻女、多門の実の妹、半病人、梶子夫人とは折り合いが悪い、子供は男一人女四人

24.千草・・・お由良婆様の末娘、珠緒と不仲、不美人、意地悪、ひがみが強い、二十六歳

 

25.加代子・・・病人、女中の母は死んでいる、祖父母は歌川家の下男と女中、多門の落としダネ、美しい、肺病、二十四歳、一馬を愛する、京子だけが友達

26.喜作爺さん・・・加代子の祖父、歌川家の下男

27.お伝婆さん・・・加代子の祖母、歌川家の女中

 

28.巨勢博士・・・29歳、17歳のときに文士になるため私の弟子入りを希望、美学専攻

 

29.神山東洋・・・弁護士、八、九年前まで多門の秘書、暴力団のように腕っぷしが強そう、歌川家では毛嫌いされている。とくに梶子夫人が嫌っていた。年に四、五回は歌川家を訪問。

30.神山木曾乃・・・東洋の妻、元新橋の芸者、多門の元妾

 

31.南川友一朗巡査・・・探偵小説を愛読

32.平野雄高警部・・・捜査部長、カングリ警部

33.荒公介・・・部長、八丁鼻

34.長畑千冬・・・刑事、読ミスギ

35.飯塚文子・・・婦人刑事、アタピン

 

36.谷岡八重・・・女中、26歳、丸ポチャ、ちょっと可愛い田舎娘

37.恩田利根吉郎・・・製図工、復員軍人、孔子研究所、王仁が嫌い、あやかに恋文

 

38.和三郎・・・火葬のときの手伝い

39.清・・・火葬のときの手伝い

 

40.片倉清次郎・・・もと番頭

 

41.本間・・・京子のN町における友達、呉服屋の奥様


【時系列】

多門20歳・・・宿の女中に子供を生ませ、海老塚家の養子にするが獄死、その子供が海老塚医師。神山が梶子をゆする。

?     ・・・加代子の母死ぬ。首のシゴキは梶子のもの、草履は梶子と自分のを半々

         片倉清次郎が梶子のものを隠す。

昭和21年夏・・・梶子は死ぬ数日前、神山東洋と人を遠ざけて言い争った。

昭和21年8月9日・・・梶子死ぬ。

昭和22年4月10日・・・お由良婆様が鉱泉宿に買い物、ねむり薬も買う。

昭和22年6月終わり・・・私は歌川一馬に呼び出され、京子を連れて歌川家にくるよう頼まれる

それから数日後・・・私は断る。一馬は小六夫妻(小六・胡蝶)や木兵衛夫妻(木兵衛・宇津木秋子)を連れていく。

 

昭和22年7月10日朝・・・一馬から巨勢博士を連れて来てくれと手紙が届く。

 

昭和22年7月15日23時35分・・・私と京子はN町行き終列車に乗る、

                   巨勢博士は一日遅れ

7月16日

午前7時・・・N町到着、神山夫妻と出会う

       バスの始発に乗る、土居光一夫妻と出会う

       矢代、神山、土居、すべて招待状をもらっていた

到着・・・あやかと宇津木秋子に出会う。あやか狼狽。

     一馬とセムシの内海だけがいた。あとは滝つぼへ水浴

     私は夕餉まで熟睡。

 

     ソバをうつ。

      

     土居が窓の外で青大将をつかまえる。宇津木も見に行く。

     ツボ平さんたちも見に行く。珠緒は蛇をつかんでぶら下げる。

     あやかと千草は背をむける。

 

夕方・・・珠緒がゲンノショウコを煎じ、火からおろして、冷ましてフラスコへ。

     何者かがやかんに催眠薬を投入。

     あやかは肉パイをつくっていた。

     調理場にはツボ平夫婦、珠緒、あやか、千草がいた。

     調理場に内海が雪、丹後が冷たい水、人見と王仁がビールをもらいに来た。

     一馬、宇津木もきた。

夕餉・・・土居が胡蝶を踊りに誘い断られる

     王仁が珠緒に接吻

     珠緒が内海に声をかけるが、内海はひっこむ 

     王仁が珠緒の服をぬがせ部屋に二人で行く

     三宅と宇津木が退室、土居が見送る

 夜・・・一馬が私の寝室にくる。

     神山夫妻・土居には手紙を書いていない、巨勢博士も頼んでいないと言う。

 午後11時15分・・・珠緒が廊下をとおっていく。(一馬、巨勢博士が目撃)

            珠緒は王仁の部屋に鍵をかけてない。

    

7月17日

午前1時・・・秋子が王仁の部屋へ行く。ドアに鍵がかかっていた。

       秋子は自分が鍵を預かっていることを思いだす。

       ライターと鍵を持って出直すと王仁は寝ていた。

       秋子は鍵をかけライターを残して退室。

       隣室の一馬は鍵をさしこむ音をきく。(宇津木か?)

午前三時頃まで・・・一馬はフランス象徴詩についてエッセイを書いていた。

   

午前6時半・・・ 矢代夫妻が三輪神社まで散歩。

午前7時半・・・ 海老塚医師が体操。 

朝食・・・みんなそろっているところに矢代夫妻がいく、海老塚も遅れてくる、

     宇津木秋子も遅れてきて、ゆうべは眠り過ぎたと言う。

食事の終わり・・・珠緒が遅れてくる、王仁を迎えに行き、死体発見。

         部屋に鍵はかかっていない。

午前8時22分・・・皆で王仁の死体を確認。

          珠緒が犯人は秋子だと叫ぶ。 

 

          南川友一朗巡査が駆けつける。

午前11時半・・・巨勢博士が到着。

午後2時半・・・予審判事、検事、警官到着。 

        死体をトラックで県立病院へ送る。

           荒刑事(八丁鼻)が鈴を発見。 

           長畑刑事(読ミスギ)がベッドの下から上着を発見

  夕方・・・現場の捜査終了

       王仁、珠緒、秋子の指紋検出        

       ヒキダシの歌川家の合鍵の束が紛失

       (鍵は一カ月前に内海が所在を確認)

        あやかの室内履きの鈴がひとつなくなっていることを確認。

 

  夜・・・警官ひきあげてから酒を飲む。

      木兵衛が、宇津木秋子をなじる。

      土居が秋子をさそうと、あやかがゴルフボールをとばす。

      土居はあやかに飛びかかり、小六、矢代と喧嘩。土居は庭へ行く。

      千草と内海が散歩に出かける。

      珠緒とあやか退室。

  10分後・・・女中が塩水を持っていくと、珠緒は真水がほしいと指示。

         女中が珠緒が吐いていると報告、海老塚のかわりに琴路が行かされる。

        

  午後10時15分(30分後)・・・珠緒は寝たと女中が報告。

                   土居が戻り、他の者は退室。 

         

                   あやかが「あいつ(土居)」から逃げてくる。

 

                   一馬の部屋を訪ね、部屋の配置の理由を訊く。

                  

       多門の小間使い下枝が、明日朝食後に来るようにとの多門の伝言を伝える。

       私は、すぐ眠ってしまった。

 午後11時・・・矢代が夢殿から釣殿あたりで女の姿、海老塚医師の姿を見る。

 

昭和22年7月18日

12時から2時までのあいだに珠緒は殺される。

      解剖

6時前・・・警官の一行到着

朝食・・・王仁は刺される前に多量の催眠薬を服用。

     宇津木も、珠緒も催眠薬をのまされていた。

 

    女中の八重が珠緒の死体を発見。珠緒はコードで首を絞められていた。

    珠緒のヤカンとコップからモルヒネの粉が発見。胃からは検出されない。

朝食後・・・下枝が多門の使いでくる。

      多門は私には八大山人、京子には18カラットのダイヤモンドのネクタイピンを与える。

昼前・・・王仁の出版元の社長と出版部長、若い社員、王仁の弟子が到着。

午後三時・・・矢代、巨勢博士が一馬の部屋に落ち着く。

 

     王仁の死体が到着、表座敷で読経と焼香、火葬へ。

     来客の男子は火葬場まで(一馬、木ベエ、人見小六、丹後弓彦、博士、ピカ一、神山東洋、内海)

午後6時6分 火葬場を出る。

     内海は車をひいた百姓から、恩田という復員の気違い男が犯人らしいという話を聞く。土居は、谷の頂上で大八車押しをや、間道から神社の千草へ。

6時   千草。あいびきの紙「午後六時半から七時に三輪神社裏で」をもらい裏門から外出。諸井看護婦が目撃。

      村道へでると丹後弓彦は分かれ、鉱泉宿の方へ行く。

     私も丹後のあとを追いかけたが、丹後が戻ってくる。私は鉱泉宿へ。

午後6時50分くらい・・・土居が帰って宇津木と挨拶。

          ・・・内海が帰宅。 

そのあと・・・神山、和尚が帰宅。

6時~8時 諸井看護婦、多門のマッサージ

午後8時くらい・・・矢代、歌川、海老塚が裏門で一緒になる。

          巨勢博士と人見が帰宅。

          女性は宇津木秋子と胡蝶は広間、あやかと東洋の妻は調理場と広間の往復、千草はいない

夜・・・ 私は一馬、海老塚医師と出会う。

     座敷で多門、お由良婆様、僧が食事。

午後6時から7時・・・千草は殺されたと推察。

午後9時半・・・海老塚が歌川家を出て帰宅、四時間半かけて帰る。

9時40分・・・由良婆様が千草を探しに広間へ来る。

        木ベエと海老塚が口論

        諸井看護婦が千草のあいびきを報告。

        海老塚が哄笑しつつ立ち去る。

        土居とあやかが大喧嘩、人見がとめ、あやかが逃げ出す。土居を抑える。

        あやかは寝室に逃げ、鍵をかける。土居は前で扉をけるが三時間。

午後11時から12時・・・内海が殺される。

零時・・・急患のよびだしで諸井看護婦が釣殿へ海老塚さんを探しに行くがいない。

 

昭和22年7月19日

零時18分・・・土居の怒鳴り声がやむ。それまでは途切れたことはない。

午前2時・・・海老塚帰宅、途中で手にケガ。

朝・・・土居は扉の前で寝ている。あやかは無事。

    内海は寝室で、千草は三輪山の森のなかで殺される。

    神山、喜作、矢代が千草を発見。女の腰ひもで絞殺される。

夕食後午後8時半・・・カングリ警部が全員を広間に集める

 

5日経過

昭和22年7月24日 多門、遺言状作成。一馬と加代子で二分するように。

昭和22年7月25日 矢代と巨勢博士 火葬場から裏門までの道を調査。

           矢代、巨勢博士、多門で話をする。

 

昭和22年7月26日・・・一馬の誕生日

12時半・・・多門の昼食(10分前に下枝がお膳をとりにくる)

       食後は皆昼寝

午後1時半・・・ツボ平の妻は片づけ、一時半から三時までは調理場は無人。

午後2時・・・鮎が届き、諸井が調理場に届け冷蔵庫に入れる。加代子が調理場で水を飲む。

午後2時40分・・・胡蝶が広間で加代子を見かける。 

 午後・・・加代子が京子を訪ね、私たちの部屋に来る。

午後3時・・・ツボ平は部屋で三時まで一服。

午後4時・・・あやかがプリンつくる。

午後7時(時計は4分遅れ)・・・海老塚が奥田を連れてくるが追い返される。

     土居が加代子の隣の席でまとわりつく。

     東洋の妻、木曾乃と女中八重が給仕。

     あやかと京子が御不浄へ、不審な人影を目撃

     ヨミスギ刑事が見回りへ。

     私と一馬は用を足し、私、一馬の順で戻る。

     あやかが調理場に戻ったときコーヒーの支度はカップごとにできている。

     木ベエと神山東洋も用足しに。コーヒーがくばられる。

     海老塚は調理場で食事をする。

午後8時・・・多門の夜食(10分前に下枝がお膳をとりにくる)

午後8時14分 八重がコーヒーくばるが土居にはいつもの欠けたカップ。加代子にはもっと欠けたカップ。土居は加代子とカップを交換。加代子倒れ、海老塚が現れる。

     下枝が多門の変事を伝える。

     加代子の死体が運ばれ、私たちとツボ平夫妻、八重が広間にカンヅメ。

     多門はモルヒネ、加代子は青酸カリで殺害されたとカングリ警部が伝える。

     多門用の砂糖ツボにモルヒネが混入。

 

ある朝  お由良様、南雲老人が三輪山方面の道でうずくまる。

     お由良様は私に鉱泉宿にカルモチンを買いにいったことは否定。

 

昭和22年8月3日(日曜日)

 

7時半前後・・・秋子、矢代、京子、神山夫妻、胡蝶は一緒に朝食。

早朝・・・京子はN町へ買い物に出かける。

午前8時40分・・・三宅はN町へ出発。

午前10時40分・・・木曾乃、京子は二番バスでN町へ。諸井看護婦とバス停で遭遇。

午前9時・・・私は鉱泉宿へ出かける。あやかもついてくる。丹後とブナの森で遭遇。

     丹後は郵便局長と碁だと言うが、方向は逆。

     あやかだけ鉱泉宿から先に帰る。

     私は昼食をたべて帰る。

     人見は午前に講演、胡蝶は午後化粧実演。

     宇津木は部屋で仕事。

     神山、土居、博士は撞球。

午前9時20分・・・一馬、F町へ出発。

午前9時半か10時・・・宇津木が散歩に行くのをツボ平のおかみが目撃。

午前9時40分・・・海老塚、歌川家の裏門をくぐる。宇津木にばったり会う。八重に諸井を呼ばせるが不在、顔色を変える。かわりに下枝を殿に呼ばせる。お由良婆様が目撃。

午前10時・・・海老塚、歌川家を飛び出す。

午前10時50分・・・丹後が途中からF町行バスに乗る。

午前10時~11時・・・宇津木殺害される。

午後12時30分・・・諸井、二番バスでN町到着。薬屋に注文。

           海老塚によれば、諸井と三宅木ベエはあいびき。

           実際は近所の金持ちの百姓とあいびき。

 

           一馬、親せき宅到着。

午後12時40分・・・海老塚、三番バスでN村を出発。

午後2時半・・・諸井、バスに乗って帰る。

午後2時30分・・・海老塚、N町到着。

午後3時・・・一馬、親せき宅を出発。

夕方・・・雨

午後8時から8時半・・・4、5人戻ってきた。(N町発5時、7時頃村着、家まで1時間)木ベエ、京子、木曾乃が戻る。海老塚も同じバス。諸井看護婦を町で見る。

午後8時半・・・F町発の終発バスは遅れて、一馬と丹後は八時半に戻る。

 

昭和22年8月4日

未明・・・雨

早朝・・・宇津木、三輪山の奥の滝つぼで溺死体となって発見。

夕方・・・カングリ警部が我々、海老塚医師、諸井、下枝を広間に集める。

     秋子の死体を火葬場に送り、全員が草林寺へ行く。

     カングリ警部と私は鉱泉宿へ調査。

?・・・一馬とあやかの鍵をかけた部屋に「8月9日、宿命の日」という紙がおかれる。

 

昭和22年8月5日

朝食後・・・私は鉱泉宿へ

 

   ・・・神山は帰らない。

夕方・・・海老塚は諸井を拷問。

夕食・・・海老塚が諸井と三宅木ベエが8月3日N町であいびきしていたとののしる。実際は近所の金持ちの百姓とあいびき。

 

昭和22年8月8日

(多門老、加代子の二七日)

夜・・・巨勢博士は戻らない。

8時・・・海老塚が本署の保護室で大演説。

     諸井琴路は県立病院に入院。

夜・・・広間の柱に貼り紙「8月9日、宿命の日」(カングリ警部が貼る)

 

昭和22年8月9日

(お梶様の一周忌)

午前4時・・・一馬「もうだめなんだから」と言いあやかを襲う。

       一馬死亡、あやか夫人は舌をけが

       実は、あやかが催眠薬をすすめていた。

午前10時半・・・鑑識一行到着

午前11時・・・巨勢博士到着

昼食が終わる頃・・・アタピンが一同に足止めを命じる。南雲負債、下枝。ツボ平夫妻も来る。警官、巨勢博士もくる。

 

昼食・・・巨勢博士と警官たちはあらわれない。

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