チェスタトン「マンアライヴ」二部二章第258回

設備がととのっている紳士の家ならどの家でも、と私は考えた。紳士のためには正面玄関が、商人のためには横手の通用門がある。そしてまた、神のためには屋根の上に入り口がある。煙突はいわば、天と地の境にある地下通路のようなものだ。この星がちりばめられたトンネルをくぐって、サンタクロースはまるで雲雀のように、天国と家庭がとけあう場所に到着する。いや、習慣のせいかもしれないし、登るだけの勇気に欠けている者が多いせいかもしれないが、この扉はおそらく殆ど用いられていない。だがサンタクロースの扉は、たしかに正面玄関なのである。それは宇宙にひらかれた扉なのだ。

 

“In every well-appointed gentleman’s house, I reflected, there was the front door for the gentlemen, and the side door for the tradesmen; but there was also the top door for the gods. The chimney is, so to speak, the underground passage between earth and heaven. By this starry tunnel Santa Claus manages—like the skylark— to be true to the kindred points of heaven and home. Nay, owing to certain conventions, and a widely distributed lack of courage for climbing, this door was, perhaps, little used. But Santa Claus’s door was really the front door: it was the door fronting the universe.

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