チェスタトン「マンアライヴ」二部二章第266回

霧でできた死者の顔が三つのすべての窓から覗き込み、謎めいた感覚が不可解なことに増していき、恐怖も、この高くて狭い、私たちが空から入った家のなかで増していく。私はもう一度、大きな体をした天才について考えた。心にうかんできたのは巨大なエジプトの顔で、死者の赤や黄色がほどこされた顔が、それぞれの窓から覗き込んで、マリオネットの明かりが灯された舞台と同じくらいに明るい部屋を見ていた。私の相棒は、目の前の銃をいじり続け、相変わらず不快なほどの打ち解けた様子で話していた。

 

“The dead face of the fog looking in at all three windows unreasonable increased a sense of riddle, and even terror, about this tall, narrow house we had entered out of the sky. I had once more the notion about the gigantic genii— I fancied that enormous Egyptian faces, of the dead reds and yellows of Egypt, were staring in at each window of our little lamp-lit room as at a lighted stage of marionettes. My companion went on playing with the pistol in front of him, and talking with the same rather creepy confidentialness.

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