チェスタトン「マンアライヴ」二部二章第267回

「いつも彼を見つけようとしているんだ。不意をついてだけど。彼を見つけようと天窓をくぐりぬけ、跳ね上げ戸をもちあげて来た。だが見るたびに、彼は僕と同じことをしているんだ」

 そのとき私は恐怖のあまり飛び上がった。「だれかが来たぞ」私は叫んだ。しかもその叫びは、金切り声にちかいものだった。足音は階下の階段からではない。寝室にはじまり廊下にそって進んできている。どういうわけか、廊下から聞こえる足音のほうが、警告を発しているように思えた。足音は近づいてきた。如何なる神秘か、あるいは怪物か、それともその両方なのか、扉が押し開けられたとき、何を見ると思っていたのかは思い出すことができない。そのときに目にしたものが、まったく思いもよらないものであったことだけは確かである。

 

“`I am always trying to find him—to catch him unawares. I come in through skylights and trapdoors to find him; but whenever I find him—he is doing what I am doing.’

“I sprang to my feet with a thrill of fear. `There is some one coming,’ I cried, and my cry had something of a shriek in it. Not from the stairs below, but along the passage from the inner bedchamber (which seemed somehow to make it more alarming), footsteps were coming nearer. I am quite unable to say what mystery, or monster, or double, I expected to see when the door was pushed open from within. I am only quite certain that I did not expect to see what I did see.

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