チェスタトン「マンアライヴ」二部三章第293回

その一団が微妙な問題を決定するよりも前に、イングルウッドはすでに問題の記述を読みはじめていた。それはフランス語で記されていた。こんなふうに書かれているように思えた。

「ダンケルクのやや北よりの町、グラースの海岸通りでデュロバンカフェの主をしているデュロバンという者です。海からきたよそ者について知っていることすべてを書きたいと思います。

変人にも、詩人にも私は共感をおぼえません。物事に美をもとめる分別ある人は、わざわざ美しくあろうとするのです。たとえば小綺麗な花壇や象牙の彫像を見てごらんなさい。美を人生すべてに行きわたらせことは許されないことなのです。それはすべての道を象牙で敷きつめられないようなものであり、また原っぱ中をゼラニウムでおおうことができないようなものです。自信をもって断言しますが、私たちは玉ねぎも必要とするべきなのです。

 

Before the company had decided the delicate point Inglewood was already reading the account in question. It was in French. It seemed to them to run something like this:—

“Sir,—Yes; I am Durobin of Durobin’s Cafe on the sea-front at Gras, rather north of Dunquerque. I am willing to write all I know of the stranger out of the sea.

“I have no sympathy with eccentrics or poets. A man of sense looks for beauty in things deliberately intended to be beautiful, such as a trim flower-bed or an ivory statuette. One does not permit beauty to pervade one’s whole life, just as one does not pave all the roads with ivory or cover all the fields with geraniums. My faith, but we should miss the onions!

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