チェスタトン「マンアライヴ」二部三章第324回

こうした諸々のことのせいで、私は狂気においやられたのかもしれません。はっきりとはわかりませんが。道を行くと曲がり角にでます。そこには岩が少しせりだしていました。風の強い夜には、頭上で、その岩が別の岩にぶつかる音が聞こえるような気がしたものです。そう、その音は街と街がぶつかり合う音でもありました。砦と砦がぶつかり合う音でもありました。そうした音が、夜のはるか向こうから響いてくるのです。奇妙な男が道を登ってきたのは、そうした或る夜のことでした。これは一般的な話ではありますが、奇妙な男だけが、あの道をなんとか登ることができるのです。でもそれにしても、ああした男を見るのは初めてのことでした。

“All this may have driven me mad; I am not sure. I know there is one angle of the road down the pass where the rock leans out a little, and on windy nights I seem to hear it clashing overhead with other rocks— yes, city against city and citadel against citadel, far up into the night. It was on such an evening that the strange man struggled up the pass. Broadly speaking, only strange men did struggle up the pass. But I had never seen one like this one before.

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