チェスタトン「マンアライヴ」二部三章第335回

その部屋には闇が漂いはじめ、静寂がたちこめていた。夕方の太陽から、金の粉のような一筋の光が部屋にのびて、メアリー・グレイの空席に漠とした荘厳さを添えた。デューク夫人はまだ眠っていた。イノセント・スミスはー夕陽をあびてせむしの大男のように見えたー自分の紙のおもちゃの方にどんどん身をかがめていき、じりじりと距離を狭めていった。だが五人の男たちは議論に熱中していたけれども、気にかけていることといえば裁判所を有罪にしないで、互いを有罪にすることであったので、国家特高警察委員会のような感じで食卓を囲んでいた。

The room had been growing dark and drowsy; the afternoon sun sent one heavy shaft of powdered gold across it, which fell with an intangible solemnity upon the empty seat of Mary Gray, for the younger women had left the court before the more recent of the investigations. Mrs. Duke was still asleep, and Innocent Smith, looking like a large hunchback in the twilight, was bending closer and closer to his paper toys. But the five men really engaged in the controversy, and concerned not to convince the tribunal but to convince each other, still sat round the table like the Committee of Public Safety.

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