チェスタトン「マンアライヴ」二部四章第420回

ムーン氏が最後に立ち上がった頃には暗くなっていて、そのせいで生来の生真面目な表情に混ざっているものが皮肉なのかどうかは判然としなかった。

「この取り調べをとおしてですが」彼は言った。「なかでも、この最後の段階において、起訴側は常にひとつの弁論を根拠にしています。つまり申し上げたい事実とは、スミスがかどわかした不幸な女性たちが、その後どうなったのか誰も知らないということなのです。彼女たちが殺されたという証拠はどこにもありません。ですが、どのようにして彼女たちが死んだのかということについて質問がされるときには、つねにそうした意味が含まれているのです。

“”I think,” said Pym, with a really convincing simplicity and seriousness, “that these letters speak for themselves.”

Mr. Moon rose for the last time in a darkness that gave no hint of whether his native gravity was mixed with his native irony.

“Throughout this inquiry,” he said, “but especially in this its closing phase, the prosecution has perpetually relied upon one argument; I mean the fact that no one knows what has become of all the unhappy women apparently seduced by Smith. There is no sort of proof that they were murdered, but that implication is perpetually made when the question is asked as to how they died.

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