再訳 サキ『耐えがたきバシントン』№62

フランチェスカは、兄のいる食卓の端の方に注意をむけた。ヘンリー・グリーチは結婚生活の話題はやめるようにという意見には嬉々として応じたが、すぐさまに同じように言い古された話題である現代政治についての話にはいった。彼は公の集まりで求められるような人物ではなかった。そして議会のほうでも、時の話題について、忍耐強く彼の意見を聞こうとはしなかった。むしろ逆の方向へと、議会はいらだちをみせた。そのため彼には、政治についての累積された知識を打ち明けるのは、知識をしめす好機としてとらえているようなところもあったが、ときに、それは肉眼ではほとんど見えないような機会を確かめているようなものでもあった。

Francesca turned her attention to her brother’s end of the table.  Henry Greech had willingly availed himself of the invitation to leave the subject of married life, and had launched forthwith into the equally well-worn theme of current politics.  He was not a person who was in much demand for public meetings, and the House showed no great impatience to hear his views on the topics of the moment; its impatience, indeed, was manifested rather in the opposite direction.  Hence he was prone to unburden himself of accumulated political wisdom as occasion presented itself—sometimes, indeed, to assume an occasion that was hardly visible to the naked intelligence.


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