再訳 サキ『耐えがたきバシントン』№72

夕食の献立も、可能なかぎり、そのときに近いものにこだわった。食べ物とワインの選択がーそれは学生らしい食欲にあふれたものではあったが、はにかみのせいで幾分遠慮もしながら、ずいぶん前に決めたものだった—こうした再会の折々にヨールにまとわりつく有様は、まるで溺れかけている男の過去の人生が、意識がある最後の瞬間に浮かびあがって映しだされているかのようだった。

 Even the menu of the dinner was adhered to as nearly as possible; the original selection of food and wine that schoolboy exuberance, tempered by schoolboy shyness, had pitched on those many years ago, confronted Youghal on those occasions, as a drowning man’s past life is said to rise up and parade itself in his last moments of consciousness.


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