再訳 サキ『耐えがたきバシントン』№101


彼女が青年に不安をつのらせたのは、よく計算された行動のせいで、たいていの者なら好ましい印象をあたえようするときでも、彼は好感をいだかせる光に照らして自分をみせようとはしなかった。彼が好んだのは、人々が自分の良いところを探しまわることであった。そして自己中心的なところでも出来るだけ空くじをひかせないようにと心をくばった。それが彼という存在にすれば頼みの綱であったからであった。彼はなんとかして注目をひきよせようとした。そして自己本位的でない行動をとることで、うまく注目をひきよせた。支配する者としては、彼に人気があるのももっともであった。だが夫としては、おそらく耐えがたい男だろう。

 The young man added to her perplexities by his deliberate policy of never trying to show himself in a favourable light even when most anxious to impart a favourable impression.  He preferred that people should hunt for his good qualities, and merely took very good care that as far as possible they should never draw blank; even in the matter of selfishness, which was the anchor-sheet of his existence, he contrived to be noted, and justly noted, for doing remarkably unselfish things.  As a ruler he would have been reasonably popular; as a husband he would probably be unendurable.


PDF

さりはま の紹介

何かあればsarihama★hotmail.co.jpまでご連絡ください。★は@に変えてください。更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: サキ, 再検討「耐えがたきバシントン」 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.