チェスタトン「マンアライヴ」一部二章第62回

それと同時に屋根裏のはね上げ戸が足もとでひらき、そこにはモモイロインコのように色鮮やかな髪に、顔を紅潮させたイノセント・スミスがいて、彼はふたりにむかって呼びかけ、降りてこいよ、コンサートが盛り上がっているし、これからモーゼス・グールドが『若きラッキンバー』を朗唱するからと言った。

 イノセントの屋根裏部屋におりると、なんとも楽しい手荷物に危うく転びかけた。イングルウッドは、散らかった床を見つめるうちに、子ども部屋のように散らかった床がなんとなく心にうかんできた。そのためアメリカの、大きなレボルバーに気がついたときには、彼はたじろぎ、むしろ動揺したと言ってもよかった。

「なんと」彼は声をあげると、きらめいている鋼の銃身から退いたが、それは蛇に出くわして後ずさりをしている男のようであった。「君は泥棒が怖いのかい?それにしても、こんなマシンガンをもって、いつ、どうやって死を扱うつもりかい?」

「とんでもない」スミスは言うと、銃を一瞥した。「銃をとおして扱うつもりでいるのは命だよ」それから彼は階段をかけおりていった。

At the same moment there burst out of the trapdoor below them the cockatoo hair and flushed face of Innocent Smith, calling to them that they must come down as the “concert” was in full swing, and Mr. Moses Gould was about to recite “Young Lochinvar.”

As they dropped into Innocent’s attic they nearly tumbled over its entertaining impedimenta again. Inglewood, staring at the littered floor, thought instinctively of the littered floor of a nursery. He was therefore the more moved, and even shocked, when his eye fell on a large well-polished American revolver.

“Hullo!” he cried, stepping back from the steely glitter as men step back from a serpent; “are you afraid of burglars? or when and why do you deal death out of that machine gun?”

“Oh, that!” said Smith, throwing it a single glance; “I deal life out of that,” and he went bounding down the stairs.

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