チェスタトン「マンアライヴ」二部一章第186回

「おい、そこで話は一休みだ」モーゼス・グールドはさけぶと、汗をうかべながら立ち上がった。「被告にも、公平に話をしてもらいたい。いいか、紳士のように。でも、いかなる紳士といえども、輝くポプラの話なんかしないだろう」

「なんだと、くそったれ」ムーンは傷ついた様子で言った。「ピム博士にフェレットを飼っている昔からの友人がいるなら、私だってポプラ並木のところにいる伯母がいてもいいではないか」

「そのとおりだと思いますわ」デューク夫人は言うと、頭をつんとあげたが、その様子は弱々しい権力者といったところであった。「ムーンさんは、どんな伯母様であろうとご自由にお好きになる権利がおありですよ」

 

“Hi! here, stop the ‘bus a bit,” cried Mr. Moses Gould, rising in a sort of perspiration. “We want to give the defence a fair run—like gents, you know; but any gent would draw the line at shimmering poplars.”

“Well, hang it all,” said Moon, in an injured manner, “if Dr. Pym may have an old friend with ferrets, why mayn’t I have an old aunt with poplars?”

“I am sure,” said Mrs. Duke, bridling, with something almost like a shaky authority, “Mr. Moon may have what aunts he likes.”

 

さりはま の紹介

更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: チェスタトンの部屋, マンアライヴ パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.