チェスタトン「マンアライヴ」二部四章第436回

その男の精神的な力とは、こういうものなんだ。つまり、習慣と信念を区別してきたという力なんだよ。習慣は破っただろうが、掟は守ったというわけだ。これは賭博場で荒々しく賭博をしていると思っていた男が、実はズボンのボタンで遊んでいるだけだと気がついたときのようなものだ。コベント・ガーデンの舞踏会で、レディと密かな約束をしている男を見かけたけれど、そのレディとは男の祖母だったと気がついたときのようなものだ。あらゆるものが醜く、信じがたい。ただし、彼にまつわるすべては間違っているということや、彼が悪いことは何もしたことがないということなら、話は別になってくる。

“This man’s spiritual power has been precisely this, that he has distinguished between custom and creed. He has broken the conventions, but he has kept the commandments. It is as if a man were found gambling wildly in a gambling hell, and you found that he only played for trouser buttons. It is as if you found a man making a clandestine appointment with a lady at a Covent Garden ball, and then you found it was his grandmother. Everything is ugly and discreditable, except the facts; everything is wrong about him, except that he has done no wrong.

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