再訳 サキ「耐えがたきバシントン」№9

フランチェスカの夫は強く言い張って、その少年に聞いたこともないパガンの名前をつけたけれど、あまり長く生きなかったものだから、少年の名の適切さを……と言うよりも、意義について判断をくださすことはきなかった。十七年と数ヶ月のあいだに、フランチェスカも息子の性格について見解をいだく機会はたっぷりあった。陽気な心が名前から連想されることもあり、たしかにそのせいで少年は放縦なところがあった。だがそれはねじ曲がって我儘なところのある陽気さであったので、フランチェスカにしたところでユーモラスを感じることはめったになかった。

Francesca’s husband had insisted on giving the boy that strange Pagan name, and had not lived long enough to judge as to the appropriateness, or otherwise, of its significance.  In seventeen years and some odd months Francesca had had ample opportunity for forming an opinion concerning her son’s characteristics.  The spirit of mirthfulness which one associates with the name certainly ran riot in the boy, but it was a twisted wayward sort of mirth of which Francesca herself could seldom see the humorous side.


PDF

さりはま の紹介

何かあればsarihama★hotmail.co.jpまでご連絡ください。★は@に変えてください。更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: サキ, 再検討「耐えがたきバシントン」 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.