アーサー・モリスン「ロンドン・タウンへ」8章82回

彼らはボウ・ブリッジのうえにさしかかると、ふと左のほうをむいた。そこはロンドンだ。議会の決議によるロンドンだ。狭い道がはしり、波止場への入り口がならんでいた。空き地には、幾世紀もの年月をへた家が残っていたが、凶作の年月のあいだに朽ち果ててしまっていた。だが汚れていても、絵のような美しさを保っていた。ここから老いたロバは駆け足になり、長々と曲がりくねった道をすすんでいくと、汚らしい入り口がならび、店が軒をつらね、大きな蒸留酒精製工場やら、工場の監督が住んでいる清潔だけれど貧相な家のあいまに、古くさい看板がゆれる木でできた酒場もみえていた。こうして運河の橋をわたっていくと、碁盤の目のように通りが伸びている場所にでた。どの家も小さく、こぎれいで、どの家もよく似かよっていた。

 

They topped Bow Bridge, and turned sharply to the left. Now it was London itself, London by Act of Parliament. There was a narrow way with a few wharf gates, and then an open space, with houses centuries old, fallen on leaner years, but still grubbily picturesque. Hence the old mare trotted through a long and winding street that led by dirty entries, by shops, by big distilleries, by clean, dull houses where managers lived, by wooden inns swinging ancient signs, over canal bridges: to a place of many streets lying regularly at right angles, all of small houses, all clean, every one a counterpart of every other.

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