チェスタトン「マンアライヴ」一部四章第116回

医師は体をおこしながら、帽子やら良識やらをかき集め、かなりの嫌悪感をただよわせながら体の埃をはらい、束の間詫びるかのように彼らの方をむいた。彼は先ほど混乱におそわれたせいで青ざめていたが、その口調はとても抑制が利いていた。

「私のことを許してくださるでしょうね、お嬢さん方」彼は言った。「私の友人も、イングルウッドも、二人ともそれぞれの分野での科学者です。スミス氏は中にいれ、後から、あなた方とお話をさせた方がよいでしょう」

 三人の自然哲学者たちが守るなか、銃をとりあげられたスミスは家の中へと手際よく連れていかれたが、それでも轟くような笑い声をあげていた。

 

The doctor himself, when he had risen, collected his hat and wits, and dusting himself down with an air of great disgust, turned to them in brief apology. He was very white with his recent panic, but he spoke with perfect self-control.

“You will excuse us, ladies,” he said; “my friend and
Mr. Inglewood are both scientists in their several ways.
I think we had better all take Mr. Smith indoors, and communicate
with you later.”

And under the guard of the three natural philosophers the disarmed Smith was led tactfully into the house, still roaring with laughter.

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