製本応用講座「自作短編を革装一折中綴じにする」
木曜日、土曜日と中板橋の手製本工房まるみず組の製本応用講座へ。
先日、いぬわし書房のwebマガジンシンブンガクに掲載して頂いた短編「銀の影」を手製本にする。
普通、商業出版ならコストや手間の問題で短編は幾つかまとめて発刊するだろう。
でも書き手にすれば、駄作にしても短編ひとつひとつに思いがある。その短編ごとの雰囲気で本にしてみたいもの。
今回たしか13センチくらいのほぼ正方形の、可愛らしい形にすることにしてみた。
ページは36ページ。それを革装にする。
手製本にすると、布装、紙装、革装、どれもコスト的に変わらない。
革が一番丈夫で、多少しくじってもやり直しがきく。
この短編にはホルトの大木、狐、菊、子供が出てくる。どれかを表紙に入れたいと思ったが、ホルトの木や狐は私には難しい。
菊なら、ネコの目の形をした穴あけポンチで表現できそう。
ネコの目の形のポンチで革をくり抜き、表紙にのせてみる。
大丈夫。ネコの目じゃなく、何となく花びらに見える。

今度は表紙を同じ形のポンチでくり抜き、ボンドをつけて花びらを貼ってゆく。
花びらは完成↓。
あとは箔押し所にお願いするタイトル、作者名について先生に色々相談、教えて頂く。
タイトルと作者名を同じ行に、寄せた方が安く出来るとか。
タイトルと作者名の間にスペースが空いていると、その部分の型の金属が革にあたって跡がついてしまうとか。知らないことばかりである。

上の写真の右は、革をのせ、ポンチをあて、拍子木で叩く台だ。
長年の跡が無数についている。
花びら一枚につき、不器用な私は20回くらい拍子木で叩く。
建築現場にいるような騒音をたててしまい申し訳ない限りである。
先生のお話では、マンションに住んでいる方が昼間、布をボディブラシでトントン叩く裏打ち作業をしていたら苦情がでたそうだ。
裏打ちの音は、ポンチの爆音と比べたら静かなものなのだが。
だから先生は音をたてないで裏打ちをする方法を教えてくださったのだと知る。
白い表紙、青い表紙、それぞれ花びら模様を入れる。

写真は撮り忘れたが、机にフランス語で書かれたパッセカルトンの大型本があった。
いろんな装飾技術があるもの……と見惚れる。
不器用な私がどこまで出来るやらだが、中身も、外見も少しずつ上達していきたいなあと思う。どうか見守ってください。