ー初めての和綴じ四つ目綴じ製本体験ー
東京都板橋区にある手製本工房まるみず組で、人生初の和綴じ本の制作体験をしてきました。器用とは言えない私ですが、親切に分かりやすく教えてくださるまるみず組の先生のおかげで(手順を説明したプリントも頂けます)、無事に四つ目綴じの和本が完成しました。
この和綴本の制作を通して、和綴じ本の魅力を発見したり、驚いたり……。
和綴じ本に驚いたことやら感じた魅力やら
其の一 材料も道具もあまりコストをかけずに本ができる!時間は多少かかりますが、不器用な私がモタモタ作っても1時間半で完成しました。
其の二 こより用の用紙SILティッシュはすごく儚げなのに、よじると途端に丈夫になる。でも不器用な私は、こよりを捻るところからモタモタしてしまいました。
其の三 和綴じ本はすごく軽い。出先とか旅行先に携帯しやすい。
其の四 それでいてすごく丈夫。パカっと真ん中で綺麗に開いた状態で静止してくれる。文鎮不要。片方にフランス語の詩、片方に訳文とか配置してボーッと眺めるのにいいかも。
其の五 今回はページにあたる部分は白紙の半紙で作りましたが、目にすごく優しい気がします。半紙でなく他の和紙なら更に優しく感じるのでは。
其の六 今回、表紙は千代紙を使いました。千代紙もデザインが豊富でずいぶんお洒落な紙があって楽しい。着物の生地を表紙に使うこともあるそうですよ。背の角ぎれ、かがり紐の色、かがりの形と組み合わせるとデザインは無限。
和綴じ本という名前ながらアジア諸国の叡智の結晶
ちなみに日本に紙が伝わったのは高麗から、紙を二つ折りの袋綴じにする形は明から伝わったそうです。
和綴じ本とは言いますが、背景にはアジア諸国の叡智が詰まっているのです。
手製本工房まるみず組について
手製本工房まるみず組は広々とした場所に、大きな作業台があります。さらに無数の紙やら製本グッズがあって本好きにはたまらない場所だと思います。オンライン販売のところに単発の製本レッスンも幾つかあります。興味のある方は検討されてみてはどうでしょうか?
↑私の初めての和綴じ本。兎柄の千代紙に泉鏡花を連想して選びました。
さりはま書房徒然日誌2024年9月19日(木) への2件のフィードバック