このように既知の事実について確かめることが必要なために、能力や目的が異なる研究者が肩をならべて研究をする必要性が常にあったし、おそらく今後も研究していくことが必要であるだろう。ある研究者は事実の確認に注意をはらい、別の研究者は科学的分析に注意をはらう。そうした分析とは、複雑な事実を分析するものである。すなわち事実のあいだにある関係を研究することであり、もとを同じくする事実のあいだの関係を研究することである。こうした二つの研究は、常にあるものと思われている。それぞれの研究を徹底して行い、他方の研究を大いに利用する。このように最善とも言うべきなのは、過去に関して理にかなうように事実を一般化していき、過去から未来を導いていくようにすることなのである。(1.Ⅲ.3)