アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅲ.22

法で述べられる条件をつける項目が、しばしば繰り返されることはない。だが、読者はみずから常識で、条件をつける項目を補う。なによりも経済学において、条件をつける項目を繰り返すことが必要なのである。なぜなら、他の科学と異なり、経済学の原則を引用する人というのは、科学的な訓練を何もうけていない人であり、間接的に経済学について聞いた人であることが多いからである。科学論文よりも通常の会話のほうが単純な形式である理由は、会話では条件をつける項目を省くからである。もし聞き手が条件をつける項目を埋め合わせることができなければ、私たちはたちどころに誤解に気がつき、訂正することができるだろう。アダム・スミスや経済学について執筆した多くの先人の書き方が簡単にみえるのは、会話の使い方に学んだからであり、条件をつけるための項目の省き方を学んだからである。だが、このせいでアダム・スミスたちは常に誤解されることになり、時間を浪費したり、利益にならない議論に悩むことにもなったのである。アダム・スミスたちは利益を犠牲にしながらも、はっきりとわかる平易さを追求したのである。(1.Ⅲ.22)

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