2018.05 隙間読書 本堂平四郎「秋葉長光ー虚空に嘲るもの」

作者:本堂平四郎

文豪山怪奇譚収録

主の命により急ぐ荒川卓馬は、夜間の立ち入りが禁じられた山に入る。卓馬の刀の傷をねらうように襲いかかる魔物たち。

刀とは、こんなふうに語るものかと知った…。


まずは卓馬のさしている刀の描写。

彼はニ天流の達人である。左近将監(しょうげん)作二尺六寸五分の名刀を、四寸練り上げて手頃に仕立て、応永康光作一尺八寸の脇差を添え

1935 年頃の作品のようだが、当時であればこの描写を読めば「おおー」と感動できる人たちがいたのだろうか? 私には思い浮かべることも難しいが。


最後の段落は、こんなふうに刀を語る語があるのかと衝撃をうけた。

光忠が創意の重華丁子(じゅうかちょうじ)の刃渡し、影映りという美しき肌を現わし、気品もあり、花実兼備の刀である。桜の花を重ねたような刃縁に、匂い深く

刀を語る日本語を知らない私には、話の内容よりも、刀を語る言葉の豊かさに驚いてしまった。

2018年5月10日読

 

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