手製本基礎講座40回「改装本 革装・丸背 12/5回
中板橋の手製本工房まるみず組の手製本基礎講座40回。
今日は丸背の背中作り。
丸背をつくるため、まるみず組が特注されたトンカチが大活躍。トンカチの背のところがラウンド加工されていて、このラウンドが丸背を作ってくれるそうだ。
机の上で先生に教わったとおりに、トンカチで背をトントン叩く。

要らない紙を巻きつけウースをかけた状態で、机の上でトンカチで叩く。直線の背がだんだん丸くなってきた!

バッキングプレスに挟み、ボール紙の厚み分(耳と言うそう)を出す耳出しの作業へ。バッキングプレスに挟み、トンカチで叩く。
丸背になった、不思議!

最後、作業机に戻って本文の耳出した部分にボール紙をあて、トンカチのラウンド部分で叩く。
このトンカチはまるみず組が金物工場に特注した品物だそうだ。手製本をしていると、工場に特注した道具が結構あれこれ多いことに驚く。
本をつくるということが、そうした工場の技術に助けられ、また助けることになるのは素敵なことだと思う。
次に本文を支えていた麻糸の処理。

こんな感じになる。最初はカットしても長すぎたり、ほぐしが足りなかったり、糊で貼るところをノリボンドで貼っていたりで、先生に色々優しく注意される。
先生が麻糸をほぐすとタンポポの綿毛みたいになるけど、私がやるとワカメのようになってしまう。なぜ?
糸をほぐす……簡単そうで難しい。
最後に寒冷紗を貼って、今日の作業はおしまい。
