妻はこの本の、どの版においても、あらゆる箇所を手伝ってくれ、私に助言してくれた。この本のかなりの部分は、彼女の示唆や心配りや判断によるところが大きい。ケインズ博士とL.L.プライス氏には、初版の証明を読んでいただき、多大な助言をいただいた。A.W.フルックス氏からも、また、多大なる尽力を頂いた。ご尽力くださった多くの方のなかでも、一版だけでなく複数の版でご尽力をいただいた方々として、アシュレー教授、キャナン教授、エッジワース教授、ハーバーフィールド教授、ピグー教授、タウシック教授、ベリー博士、C.R.フェイ氏、シジウィック元教授に感謝を捧げたい。
ベーリアール・クローフツ
6、マディングレー・ロード、ケンブリッジにて
1920年(27ページ)
この章の脚注
1.1879年に妻と私が出版した「産業の経済」において、この基本的なまとまりの特質をしめそうという努力がなされた。需要と供給の関係を説明しようとする短い試みが、配分の理論の前になされた。一般的な推論についての、このひとつの案は労働者からみた賃金、資本の利子、経営者からみた賃金と継承して用いられた。この取り決めは漂流してしまい、十分にはっきりしたものにならなかった。ニコルソン教授の提案に関して、この本ではさらに重要なものとして考えている。
2.”marginal”(限界)利益という言葉はドイツのチューネンの孤立国(1826年から1863年)から借りたものであるが、今ではドイツの経済学者によって一般的に用いられている。ジェボンの理論があらわれたとき、”final”(最終的な)というその言葉を採択したが、だんだんと”marginal”(かろうじて収支を償う、限界の)のほうがいいと思うようになってきている。(さりはま訳)