アダム・スミス 道徳感情論1.Ⅱ.11 病の痛みには共感しないが、病からくる恐怖には共感するもの

痛みとは、脅威をともなうものでもなければ、強烈な共感をよびおこすものでもない。私たちが共感するのは恐怖の念であって、受難者の苦悶ではない。しかしながら恐怖とは、想像力に由来する情熱であり、不確実さと不安定さのせいで不安を増大させるものである。恐怖とは、現実に感じるものを表現しているのではなく、これから苦しむことになるだろうものを表現しているのである。痛風や歯の痛みは非常に痛いものであるけれど、少しも共感をよびおこさない。もっと恐ろしい病気の方が、たとえ痛みがまったくなものだとしても、この上なく強い共感を喚起するのである。(1..11

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