アーサー・モリスン「ロンドン・タウンへ」22章209回

それに彼には分かっていたのだが、彼女が他人に言うことはなかった。少なくとも、彼女にはそうするだけの自尊心があった。

こうした事情について、ジョニーは何も知らなかった。ベッシーは、わずかながら気がついていた。ふたりとも、義父がしょっちゅう家をあけていることを歓迎していた。義父にたいするジョニーの意見はそっけないもので、軽蔑の念しか抱いていなかったが、その事実をあらわにはしなかった。むしろ関係を平穏におさめようと心がけたが、それは母親のことを考えてのことだった

 

And he knew that she would tell nobody, for at least she had self-respect enough for that.

Of these things Johnny knew nothing, and Bessy only a little. Both were glad that their stepfather was so much from home, and though Johnny’s sentiment toward him was a mere sullen contempt, the lad made no parade of the fact,—rather aimed indeed at keeping things quiet for his mother’s sake. But Bessyetted in secret.

 

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