チェスタトン「マンアライヴ」一部二章36回

一時間前も、四年前もずっとこの下宿屋の人々は互いを避けてきたが、互いに好意をもつようになってもそれは変わることはなかった。陰鬱で、ひとけのない部屋に滑りこんでは、出て行くときに、彼らはそれぞれの新聞を探したり、めいめいの針仕事を探したりするのだった。今も、皆そろって何気ない風で来たのだが、その興味は様々であった。

 

An hour ago, and for four years previously, these people had avoided each other, even when they had really liked each other. They had slid in and out of dismal and deserted rooms in search of particular newspapers or private needlework. Even now they all came casually, as with varying interests; but they all came.

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