さりはま書房徒然日誌2024年11月13日(水)

丸山健二『言の葉便り 花便り 北アルプス山麓から』より「いいよねえ、この感じって」を読む

「いいよねえ」で五文字、「この感じって」で七文字、最後の五文字はない。丸山先生が五七五を意識したのかは知らないが、何が入るのだろう?と読む前にまず考え、心が惹きつけられる。
そして読み終わった後も、「いいよねえ、この感じって」で一句出来そうで何が入るかと延々考えて愉しんでしまう。

丸山先生は「春一番とおぼしき風が感知された」瞬間、そのあとのご自身の変化、奥様やペットのオウム、バロン君の変化を見えるように書かれ、そういう変化が「いいよねえ、この感じって」なのである。

以下引用文。春一番を感知した瞬間の丸山先生の思い。春一番を感じると、「埃っぽい」「目が痛い」とブツブツ言っている私とは大違いである。この感性の差は言葉に影響大なのだろう……どうすればいいのだろうか、途方に暮れるばかりである。

夢見るような心地の刹那、季節の境界線とやらが眼前を過ったのです。

(丸山健二『言の葉便り 花便り 北アルプス山麓から』20ページ)

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