チェスタトン「マンアライヴ」一部二章第46回

彼が大きな鞄を別のところへ移したとき、アーサーは、鞄の側面にはI.Sというイニシャルが刻印されていることに気がつき、スミスが学校ではイノセント・スミスと呼ばれていたことを思いだした。正式なクリスチャン・ネームなのか、それとも行いを語るものだったのか思いだすことはできなかった。彼が別の質問を投げかけようとしたとき、扉をたたく音がした。そしてゴウルド氏の身長の低い姿が見え、その背後には、憂鬱そうなムーンが、ゆがんで高くみえる影のような有様で後ろに立っていた。彼らは、もう二人の男たちに続いて階段をのぼり、さまよえる男たちの群れと行動を共にしているのだ。

 「邪魔にならいといいのだが」にこやかなモーゼスは声をかけ、輝くばかりの善良さをみせたが、うわべだけでも謝罪することはなかった。

 

As he shunted his big bag, Arthur observed the initials I. S. printed on one side of it, and remembered that Smith had been called Innocent Smith at school, though whether as a formal Christian name or a moral description he could not remember. He was just about to venture another question, when there was a knock at the door, and the short figure of Mr. Gould offered itself, with the melancholy Moon, standing like his tall crooked shadow, behind him. They had drifted up the stairs after the other two men with the wandering gregariousness of the male.

“Hope there’s no intrusion,” said the beaming Moses with a glow of good nature, but not the airiest tinge of apology.

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