私には何故なのか見当はつきませんが、彼が手にしていたのは草かきで、それはずいぶん長いものでしたが、壊れていました。麦の穂がからみ、草のせいで泥まみれになっているものですから、古代の野蛮な種族の旗のように見えました。彼の髪は牧草のように長く、伸び放題で、がっしりとした肩の下あたりまで垂れさがり、ぴたりと身に貼りついたその服はぼろきれ同然、赤と黄色の炎といった有様でしたから、羽毛飾りか秋の葉で飾り立てたインディアンのような出で立ちという風がありました。草かきとでもいいましょうか、それとも干し草用フォークなのでしょうか? それが何だとしても、時々、彼はそれをアルペンストックのように用い、時には、武器として用いた…と聞きました。なぜ武器として使ったのか理由はわかりません。そのときには、もう武器を持っていたのですから。あとから見せてくれました、ポケットにある六連発の銃を。「だが、これは使うのは」彼は言いました。「平和な目的のためだけだ」でも、彼が何をしようとしているのか、私の理解をこえていました。
“He carried (I cannot conceive why) a long, dilapidated garden rake, all bearded and bedraggled with grasses, so that it looked like the ensign of some old barbarian tribe. His hair, which was as long and rank as the grass, hung down below his huge shoulders; and such clothes as clung about him were rags and tongues of red and yellow, so that he had the air of being dressed like an Indian in feathers or autumn leaves. The rake or pitchfork, or whatever it was, he used sometimes as an alpenstock, sometimes (I was told) as a weapon. I do not know why he should have used it as a weapon, for he had, and afterwards showed me, an excellent six-shooter in his pocket. `But THAT,’ he said, `I use only for peaceful purposes.’ I have no notion what he meant.