チェスタトン「マンアライヴ」二部四章第419回

もちろん、無政府状態も一週間か二週間で鎮まりました。そして今では、そのときのことを悪ふざけとして考えるようになりました。ただし一つだけ些細なことながら、興味深いことがございます。皆様にお伝えするのは、探求していくことを大事にしていると仰っているからでございます。そうではありますが皆様方にお願い申し上げたいのは、他のこととは違い、これは内々の話にして頂きたいということでございます。ミス・ブラウンはあらゆる点で素晴らしい娘でしたのに、それから一日か二日ほどのちに、突然、こっそりと私たちのところからいなくなったのです。私は考えたこともございませんでしたが、あの娘の頭は馬鹿馬鹿しい興奮にひっくりかえってしまったのでしょう。信じて頂けますことを願いペンをおきます。かしこ アーダ・グリッドレー

Of course, the anarchy died down in a week or two, and I can think of it now as a joke. There was only one curious detail, which I will tell you, as you say your inquiry is vital; but I should desire you to consider it a little more confidential than the rest. Miss Brown, who was an excellent girl in every way, did quite suddenly and surreptitiously leave us only a day or two afterwards. I should never have thought that her head would be the one to be really turned by so absurd an excitement.—Believe me, yours faithfully, Ada Gridley.

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