さりはま書房徒然日誌2025年2月3日(月)

丸山健二『千日の瑠璃 終結5』より十二月二十四日「私は雪だ」を読む

信濃大町のクリスマスイブの静けさ、人の営みを見つめる丸山先生の視線が感じられる文。
俗の気配を見つめ、雪の山を見つめ……雪の世界に暮らす丸山先生だから見えてくる雪景色。

やがて戸毎に欲望の色の灯が点り
   まほろ町の白くて柔らかな全景がぼうっと滲み、

屹然たる峰々も私のせいで円みを帯び
   どれもがその辺に横たわる名もない山と見分けがつかなくなり、


(丸山健二『千日の瑠璃 終結5』198ページ)

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