さりはま書房徒然日誌2025年5月12日(月)

丸山健二『千日の瑠璃 終結6』より三月二十三日「私は没頭だ」を読む

まほろ町の中学校の音楽教師の深まるばかりのシタールへの没頭が語る。

以下引用文。
「いつのきょうも 死ぬにも生きるにも絶好の日和」「各人各様に異常であり それ故に異常な世を生きることが可能」
丸山先生の気持ちが溢れてきたかのような言葉である。丸山文学ファンは、こういう考えに惹きつけられる人が多いのではないだろうか。

厄日や悪日などはいっさい存在せず
   いつのきょうも
      死ぬにも生きるにも絶好の日和であると保証してやり、

そのうえで
   人は皆
      各人各様に異常であり
         それ故に異常な世を生きることが可能で
            死ぬることもできるのだと
               力強くも神々しい音波で語る。

(丸山健二『千日の瑠璃 終結6』153ページ)

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