手製本基礎講座32回 改装本5/6回 表紙まで完成
手製本工房まるみず組の製本基礎講座32回。六回にわたる改装本の五回め。
表紙まで完成して無事に本が出来上がる。
あとは函だけだ。
今回は以前やったことのある作業。なのに人間の記憶とは儚いもの。
忘れていること多々。
ミスもたくさん勃発。
おかげで色々再確認できた。
まるみず組のカリキュラムの良さは、少しずつレベルアップしつつ反復するところだと思う。
前回、糸でかがった本体の背にノリをつけ平らにならしていく。
失敗その1 背を触った先生が異変に気がつく。テキストにも「ノリを塗る」とあるのに、老眼のせいか私は「ノリボンド」(ノリとボンドに少し水を加えたもの)を塗っていた。
先生はサッと背のノリボンドを拭き取りつつ、なぜここでノリなのかを説明してくださる。
ノリボンドだと水分が含まれているので、本文に水分が触れるのを避けるためノリの原液を使うそう。
失敗とまでは言えないが、ノリ事件のせいか花布を作って、そのままクータ作りに移行しようとして、またも先生から「花布をボンドで本につけてから」と注意される。
花布をつけないと、クータをつけられないもの。まだ順番が頭によく入っていない。
↓緑が花布。茶色がクータ

失敗その2
ノリボンドを塗る面を間違える。これも先生が素早く察知して下さり、大事には至らなかった。正しくは下の面。これとは逆側に塗っていた。

色々あったが先生のおかげで無事にここまでたどり着いた。↓
ここでもミゾを先の鋭い牛骨ヘラでなぞっていて「傷つけないようにソフトなテフロンヘラを使うように」と注意されたり……
ミゾを紐で縛るのだが、結び目を平の上にしていたら本に跡がつくから天で結ぶように教えて頂いたり……。
先生の繊細さは凄いなあと思う。

見返しも貼って一安心。
でも先生は天地の直角がまだ足りていないから、チリが少しアンバランスになっていると教えて下りながら、見返しを直してくださる。
天地の辺の直角は心がけてはいるけれど、中々難しいもの。
外国からの受講生も複数いて英語対応で大変なのに、私のミスにもサッと優しく対応してくださる先生には感謝するばかりである。
さらに宿題で使ったハトメがよく締められてなかったので、次回教えてくださるとのこと。私のハトメパンチを持ってくるように、帰り際に優しく念を押してくださる。
優しく熱心に教えてくださる先生に感謝!