手製本基礎講座33回 布装・角背改装本6/6回 スリップケース作り
中板橋にある手製本工房まるみず組の手製本基礎講座33回。
六回にわたる改装本の過程も今日が最後。スリップケース(箱)を作って完成。

本に函があると嬉しいもの。保護してくれるし、なんとなく特別な一冊になるワクワク感がある。
そんな本の函もめっきり見かけなくなった。函入り鈍器本で有名だった会社も、昔と比べたら函入りの本がすごく減っている気がする。
なぜだろう?本が売れないせいだろうか?それとも四年前に板橋区内にある箱をつくる会社が廃業されたせいもあるのだろうか?とにかく寂しいことである。
手製本の本はいくつかあるけれど、本の函づくりの方法が説明されているのは、まるみず組の井上夏生先生が出している本「いちばんわかる手製本レッスンー手でつくるほんと基本技法」だけのように思う。
角背の箱も、丸背の箱も作り方が詳しく書かれている。
自分でZINEなどを制作している方々は、箱つきのスペシャル版に憧れがある方もいるのでは?
測る、ボール紙を切る、内側の紙を貼る、組み立て接着する、外側にクロスを貼る……という手順で箱は出来る。
細かなコツは必要だけれど、本を参考に自分でマイ函作りを楽しまれてはどうだろうか?

この下の写真の段階まできたところで、先生が本を入れてチェックしてくださる。
きちんとサイズを測った筈なのに、どこかユルユル。これでは本を入れて下を向けたら、本が落ちてしまう。
そこで先生の助言で、この三辺をそれぞれ0.5ミリずつ切ることに。不器用かつ老眼の私には0.5ミリ切り落とすのも中々難しい。
でも何とか無事に切って再度接着。本を入れてみると、ピッタリ!下に向けても落ちてこない。
わずか0.5ミリでこんなに違うとは!吃驚しつつ先生の助言に感謝。
